はっきり言って、その内容は地味です。

かなり地味です。

 

これまでシミュレートで、

マスクをつけると60~70%の感染率が低下する、

というような話は出ていました。

また、よく昼のワイドショーででてるコメンテーターがいう、

マスクは防御より飛散の抑制効果、つまりは、感染者がまき散らさないこと、

を期待する、というのもありました。

 

今回の実証試験と合わせても、おおよそ正解です。

 

ただ、当時はどうだったでしょうか。

なにか反論意見が出た場合に、何と言ってきたか。

特に何も言ってません。

示せる証拠がありませんでしたから。

 

シミュレートで出てるじゃん!

は、残念ながら、単なる計算結果ですから。

 

何か条件が抜けてれば、違った結果になることも明白です。

なので、マスク効果になじみのない海外では、ましてやWHOでさえ、

マスクは効果ない、なんていう始末です。

 

日本人は、その効果の具体的な数値まではしらないでしょうが、

おそらくは経験則的にマスクしてると風邪引きにくい、という意識があるのでしょう。

 

知りませんでしたよね。

布マスクをつけると飛沫の飛散が25-40%ほど抑えられる

N95ならほぼ100%も抑えられる、なんてことは。

加えて、吸引側としてはあまり効果がなかったこと。

でも、ゲホゲホいってたらマスクしろっていう文化はあると思いますので、

飛散抑制効果はかなり得られているものと思います。

想像やシミュレートではなく、実験による数値化をしないといけないわけ

結論からすると、今回東大がおこなったテストと、シミュレート結果を参照すると、

おおよそ当たっている、と言えるとおもいます。

 

今回、この実証試験の結果がでたことで、今までなんとなく効果があるんじゃない?

っていうマスクに対して、明確な根拠になるものと思います。

WHOがマスクの効果なんてない、っていった瞬間にだせたら面白かったんですが。

 

じゃぁ、シミュレートはなんなの?

 

ってなるともおもいます。

先ほども言った通り、単なる計算結果です。

 

その計算過程は、シミュレートを構築するものが、こういうことになるんじゃないかな、

という予測のもとに、計算式を作っています

 

そう、あくまで、こう計算式が成り立つんじゃないかという「予測」です。

そして、その結果も、計算を構築するものにとっては恣意的に操作できることわけです。

「予測」にしろ、「恣意的」にしろ、決して正確とは言えないものなのです。

 

シミュレートは製品開発などにもよく使います。

もっとも使われるのは、エアフローといって、空気の流れを可視化する場合に使われると思います。

おそらくシミュレートの分野でも一番発達している分野だと思います。

なぜなら、空気の流れは「観る」「測る」ことが非常にむつかしいから。

加えて、実物を作成してセッティングしての計測がものすごくコストも労力も大変だから。

ただ、その技術は、今回、コロナなのクラスター感染が広まる要因の一つになっているカラオケ店や

飲食店での飛沫のながれとか、

先にも出したようにマスクの効果なんかにも使われました。

 

ただ、やはり所詮は、シミュレートです。

現実とあっているかというのは、証明できません。

 

シミュレートの実用という意味で、一番身近なのを思い浮かべると、

自動車の風洞実験、ではないでしょうか。

 

一度は見たことがないでしょうか。

車の周りを煙が流れている画。

車に煙(空気を可視化している)を含む空気を流して、

車の周りでどういう気流が生まれているのか計測するテストです。

自動車のCMでもやってたような。

 

デザインを検討する段階では、これをシミュレートでやります。

お金はかからないし、図面(3Dモデル)があれば、計算するだけでおおよそわかります。

ちょっと流れが悪いな、ともったら、3Dモデルを変更して再度計算、と。

それをもとに、よりよい空気の流れになるように、またデザインを変えていきます。

ただし、これの計算だけで決定、ということはしません。

絶対に実証試験があります。

 

シミュレートの結果が、ほんとにあっているかどうか、確かめる必要があるから。

どれくらい誤差があるのかはわかりませんが、絶対に違いは出てきます。

で、何が原因で計算と実証試験に差があるのかは、また次シミュレートする際の情報として使われます。

次回の開発への改善になりますし、

あらゆる要因を割り出して、どういった形でも計算結果が一致するようなことができれば、

それはシミュレートソフトとして商品化されるものになりますね。

 

なので、今回の新型コロナウイルスの動きについては、正直未知なものになるとおもいます。

マスクから新型コロナウイルスが漏れて、などというのは、

これまでシミュレートとしてやったことがないでしょう。

なので今回実証試験があって、シミュレートの結果がほぼほぼ正しいものだ、というのがわかれば、

逆に言えば、今回の東大の試験ではわからなかったこと、

 

例えば、マスクから漏れたウイルスが、その後どう動くかなど、

シミュレートで見えてくるものはそうは間違っていないのだろう、

という逆算もできるわけです。

 

空気が漏れる、だけであればそれなりに自信がもてるかもしれせんが、

いろいろなサイズの飛沫がある中で、漏れた空気と一緒にどれだけウイルスが漏れるかとか、

マスクのメッシュを通過するとか、そういった実証データはこれまでなかったんじゃないでしょうか。

 

そういった意味で、実証試験をする、定量化、数値化する、というのは

次への精度を上げたり、改善方法を見出したりするうえで、ものすごい意味のあることです。

 

今回のこの発表は、ほとんどの人に対しては全然おもしろなくない情報だとおもいますが、

おそらく医療関係者や数値の意味を重くとらえる人たちからすると、

ものすごい意味のある結果に思います。

 

確証がもてることが、推測や予測だけで話がすすむこととは、全く違うこと。

特に、心理的な部分もそうです。

 

方針決定の意志の強さにものすごく影響を与えます。

 

今後も、シミュレートや予測だけで話が進んでいることについて

実証されて、もっと正しくコロナに対応できるようになればな、と思うこの頃です。

 

そういう意味では、いろいろなイベントでのイベント感染試験?が行われますが、

その結果も非常に興味がありるところですね。

 

その結果いかんによって、オリンピックのやり方が決まるんじゃないでしょうか。

オリンピックは、もうマスト事項になっているようなので。