よく巷には「がんが治る食事」的な表題で患者に目を向けさせようとするものがいくつもあります。

子供のころからよく目につくのが、アガリスクとかフコイダン、といった成分のチラシ。

劇的に効くような見出しではありますが、だったら医者からも勧められるはずだし、

漢方薬のように、薬として扱われてもいいでしょう。

ぶっちゃけ、たの民間医療(民間療法)含め、保険がきかない=国が認めていない

ということは、メインの治療方法にはならないものだ、

というのが基本的な考えです。

もしかしたら、10年後には国が認可するような成果のあるものもあるかもしれません。

でも、今はそれは幻想にしかすぎない、と思ってます。

が、「やれることをやらないのは、最も公開すること」という考えのもとに、

調べられることは調べ、その情報の中で判断し、

きめたら信じてやりきるだけ、ということで、私が調べた結果をいくつか紹介します。

 

前編

ケトン食とは?

その他の食事療法

 

後編

癌に対するケトン食、ケトン体の効果とは?

ケトン食のメリット、デメリットそして否定的見解とは?

ケトン食を研究、もしくは推奨している機関、医師

 

癌に対するケトン体の効果とは?


で、この難治性てんかんに効果があるケトン食、ケトン体エネルギー体質ですが、

それが癌にどう効果があるのか。

詳細な理屈は、正確には調べると出てくるとおもうので、そちらに譲るとして

簡単に言うなら。

 

1.癌細胞は大量のブドウ糖をエネルギーにするため、そのエネルギー源を断つ

2.ケトン体自体ががん細胞を縮小させる効果を持つ

3.試験、経験的に抗がん剤などの効果が発揮しやすくなる

 

といいうのがあります。

唯一、最大の疑問がありまして、

血糖値からもわかりますが、血液中にはある程度の糖質が存在します。

糖をとらずに癌細胞に餌を与えない、というコンセプトは、

その血中の糖を考えた場合、どうなるんでしょうか。

いろいろ調べましたが、誰もそれについては触れていませんでしたが、

血中の最低限の糖質は、ほかで使われる(たとえば赤血球のエネルギー)ものなのでしょうか。

何かに結びついているから各細胞に吸収されることはない?

そこが一番引っかかる点ではあります。

 

ケトン体の癌細胞への効果は、試験管レベルでの実験もされており、

ケトン体ががん細胞を縮小させる効果は認められているようです。

ただし、体内で起こるかは別の話でしょうか。

 

で、このケトン食によるがん治療への効果は、日本ではじめて大阪大学にて

肺がんステージ4の患者に適用されました。

その結果、83%の患者さんに効果ありと、そうとうな効果があったようです。

私も父親がなって調べて知ったのですが、肺がんのステージ4といえば、

正直、手の施しようがない状態です。

医師からも言われましたが、

はっきりいって、早いのが特徴です、と。

患者数の多いがんの中で、一番予後が悪いがんです。

この数値は、素人目にはものすごく画期的なものだと思いました。

少人数で、どういう患者さんの選定方法をしたかは不明ですが、

それを差し引いても、かなり有用な数値だと思います。

そして効果がなかった方についてはケトン値が上がらなかったと。

なぜ上がらなかったのかは不明だそうです。

その後も大腸がんなど、他の癌患者さんでも行われまして、

これまでにない成果を上げているようです。

検索すると、論文や記事などがいろいろ出てくると思います。

(2年前は今ほど検索にい引っかからなかったと思います)

大がかりの臨床テストまで入ってないので、エビデンス、とまでは言えませんが、

研究機関の素性や分析過程を見ても、信用してもよいものと感じました。

 

ケトン食のメリット、デメリット、否定的見解とは?


で、治療方法といいうのはメリットデメリットがつきものです。

まずは、メリットから。

先にも述べたように、すでにてんかん治療として認められていること。

副作用などもわかっているため、安心して行える。

(残念ながら、肝臓が原発の癌患さんはできないです)

また、すでに研究がある程度進んでいるので、その原理や

こうしたらさらに良い、という情報が得られやすいのもあります。

ある程度食事内容は制限されますが、

そこまで無理しないとついていけない、という内容でもないこと。

でしょうか。

 

この糖質制限については、いろいろ論争があります。

脳みそにエネルギーが行かないからやばい、という主張もあるようですが、それはありえないようです。

だったらケトン食でてんかん治療中のお子さんはどうするの?って話です。

 

これは糖質制限肯定派と否定派でものすごく論争が起こっているようで、

両方の主張を読んでいますが、

私の判断としては、肯定派を支持します。

 

理由としては、否定派の意見をことごとく論破できてる、というところです。

また、否定する医師に非常に偏りがあるのもなにかあるのかな、と勘繰ってしまいます。

その意思が言っていることも、近年の常識からはちょっと?と思う発言も散見されるためでしょうか。

医師としての信頼度のところですね。

 

次に、デメリットですが。

デメリットとしてとらえるかどうかはわかりませんが、

適用できない患者さんもいること。

一つは、肝臓を原発とした癌の方。

肝臓に負担がかかるので、肝臓が侵されている場合、適用できないと。

あとは、体質的にできない場合があるようで、まずは医師の診断が必要とのことです。

ライザップの食事が糖質制限ですが、医師への相談が必要だと思います。

問題になったこともあるようです。

 

次に、ある程度食費にお金がかかること。

癌治療としてケトン食を用い場合、脂質や栄養やその他必要な要素として

調理に利用する素材をものすごく制限します。

一言で言えば、

いいものをつかわないといけない、

ということです。

例えば、MCTオイル(高い!)を飲むとか、

亜麻仁油(高い!)を使うとか、サラダオイルに変えてオリーブオイル(比較して高い!)とか。

ココナツオイルでいためましょう。

米やパン(やすくておなか一杯になる)に変えて、肉(コスパ悪!)。

私がやってきて、一人の患者さんに対して、月3万円前後の食費アップ

になるでしょうか。

ただ、自分たちが始めた当初より、オイルにしても流通が増えてきているのか、

徐々に安くなっている感触はあります。

アスリートやダイエッターにとっても近い食事になると思います。

ライザップの影響も大きいのかな、と勝手に感謝しています!

糖質をまったくとらないことが体にとってどういうことかがいまいちわからない。

なので、ケトン食をすすめている古川氏も、

その長期的ケトン食を適用した場合の影響については不安を持っているようで、

たまには炭水化物も、といっています(今現在はどういう方針か不明です)。

ただ、あの一流芸能人のガクトが炭水化物をとらない話は有名だったり、

(その割にテレビでyoshikiと菓子食ってたな)

実際まったく炭水化物をとらない方もしっています。

サッカー選手の長友佑都選手は、断糖、まではいかないかと思いますが、

基本的なエネルギーはケトン体、といってます。

サッカーをやる人間で、脳が働かないのは致命的ですが、さえてるようです。

あとは、人間として炭水化物をとり始めたのは、たかだか1万年前の

農耕がはじまってから、という説をもとに、

そもそも炭水化物自体は必須栄養素ではない、という意見もあります。

それを裏付ける証拠として、人間の生物的特徴をみると

肉食動物のそれらしいです。

これも否定派があり、草食動物としていますが、雑食、とみているようです。

この炭水化物がいい悪い論争は、また別の機会にゆずるとして。

大体、糖質が悪者、という記事が出ると、糖質をとらないとこういう害がる、

的な記事が出てきます。

私が賛否いろいろ調べた感想だと、糖質制限はOK、となります。

最近では糖尿病の治療に、断糖という概念が浸透しつつあるようです。

そもそも、糖をとらなきゃいいのに、というシンプルな発想があるはずですが、

そうではなく、食事して、わざわざ薬で抑える、という

ちょっと矛盾した病気と治療法が一般的ですね。

で、それに対抗してか、糖質をとらないという治療方針のもとに

糖質制限医療推進協会、というのが立ち上がっており、

賛同する病院も増えているようです。

また協会加盟の病院に実際にケトン食を行うにあたり問い合わせを行いましたが、

断糖食が可能かどうかも、こちらに加盟の病院にて見てもらえるようです。

また、こちらでは、炭水化物は取らなくても問題なし、

と、協会長の江部医師みずから実践しています。

この江部医師が糖質制限否定派の記事がでると、

だいたい資料を持ち出し、それは違うと論破しています。

最後に重要な否定的見解です。

このケトン食がさも効果があるように書くのはどうなのか、

という意見がります。

適切な処置(抗がん剤)をしたから回復しているんだ、と。

ステージ4の大腸がんと乳がんに関しての適用での話です。

肺癌同様、おおよそ8割の方に奏功したとあります。

が、こちらの数値に対して、通常の抗がん剤でも効果が得られる数値である

とされています。

一時的に効果がある、というのは8割とそこまで一般的なのでしょうか。

小さくなって切除して寛解という方もいれば、

そこまでいかずとも、病態管理ができている、という状態です。

抗がん剤は最終的に2~3割の人にしか効果がでない、と聞きますが。

初期のテストはステージ4の肺がんですが、こちらは予後が最も悪いがんですが、

こちらの8割に奏功はデータとして意味がないでしょうか?

次に、データ数が少ない、とありますが、

初めての段階はこんなもんじゃないんでしょうか。

これを経て大々的にできればよいのでは?と思いますが。

いずれやってもらえることを期待しましょう!

ケトン体の効果を疑う、という否定的見解は見当たりませんでした。

ネット記事しか見てませんが、ネット記事で何度も取り上げられてる食事療法なだけに、

ネットでの反論があろうかと思おいますが、

なかなか見当たらず、でした。

上記否定的見解も、実はちょっとこの人はどうなの?という医師のものなので、ちょっとね、と。

(いろいろな場面でいろいろなところとやりあっているようですが)

 

私としては、上記メリットデメリット、否定意見あわせ、

ケトン食は、治療時の補助として最有力、

と判断しました。

 

ただ、じゃぁ明日からやってみいて、というのはさすがにむつかしいですけど。

それなりに準備しつつ、徐々にならす、という感じでしょうか。

また、当初はケトン食だけでなんとかなる、という情報もありましたが、

後々の研究で抗がん剤と合わせて行うことで、治療が可能、という方向になっています。

 

ケトン食を研究、もしくは推奨している機関、医師(私の目に留まったところで)

大阪大学 研究機関としてケトン食併用の治療データを初めてとっています

崇高クリニック 荒木先生 随分前から断糖食を治療に取り入れているようです

銀座東京クリニック 福田先生 癌に関する書籍を色々出しています。そこでも紹介しています。

多摩南部地域病院 古川健司 ケトン食について書籍等一番まとめているのではないでしょうか。

糖質制限医療推進協会 高尾病院 江部康二 糖質制限ついて第一人者的です。反対派を論破します。

 

中でも、古川氏はケトン食と癌について、大阪大学の研究データ合わせ書籍を多数出してます。

また、食事についても栄養士といろいろとレシピも出しており、

ケトン食を広めようとしています。

実際に私も話をきこうと病院に問い合わせをしましたが、

随分先まで予約がいっぱいのようで、緊急性のある患者さんであれば、

何とかねじ込みます、というような感じでした。

 

あとは、こういった同じ方向性をもった医師たちがもっとつながってくれることを

切にきたいします。

一部、がん治療と糖質制限(糖尿病)とではやり取りしてそうなことは見ましたが。

以上、ケトン食についての、私なりの見解でした。

 

こちらは父親の食事として実践しているのもありますので、

また機会があれば、いろいろ載せられたらと思います。

※当方は医療関係者ではありません。
情報の真偽に関しては、他の情報も確認するなど、ご自身の目で確かめ、頭でお考え下さい。
できる限りリソースは提示できればと考えております。