目次

線虫によるがん検査とは

線虫検査、その驚きの検査精度

線虫でどういった癌がわかる?

低コストのがん検査、治療薬・・

今後の展開での心配事

線虫検査が癌治療の革命になる理由




※当方は医療関係者ではありません。
情報の真偽に関しては、他の情報も確認するなど、ご自身の目で確かめ、頭でお考え下さい。
できる限りリソースは提示できればと考えております。

ようやく実用化にこぎつけましたか!

これが正直な感想です。その理由はいろいろありますが。

まずは順を追って。

線虫によるがん検査とは

この線虫だとか、犬の嗅覚によるがんの検査というのは、ずいぶん昔から言われてました。

もともと、昔から

「癌患者には特有のにおいがある」

というのはわかっていたようです。

ちょっと前も、看護師の彼女がいる芸人さんが、

彼女の「がん患者と同じ匂いがする」

という一言から検査をしたところ癌の早期発見につながった、なんて記事がありました。

場合によっては、人間でもわかるんですね。

で、それを利用して、がんのにおいをかぎ分けられる生物をつかって検査しようと。

犬については、よくテレビでも取り上げられていましたが、個の能力によるところが大きい、

というのと、

訓練したり、引退した後のケアなどむ含め、なかなかむつかしいとのことでした。

ようするに、警察犬みたいなものでしょうね。

まずは、なれるかどうかの訓練などがあって、登録して、退役してからのお世話。

線虫もずいぶん前から紹介はされていましたが、いったいいついなったら実用化になるんだろう、というのはずいぶん気にしていました。

が、ようやくテストが終わって、

2019年1月より、一般にリリースされるようです!

といっても、まずはこちらを開発したベンチャー企業との協力体制があったところから始めるようです。九州地区ですね。

検査のルーティン作りも含めての試験運用的にとのことですので、人数からしたらそれほどいるわけではないので、問題がなければ、すぐに全国展開となるのでしょうか。

ただ、さらに運用実績を積む、という話があれば、全国にこれまで協力をしてきた医療機関が17施設あるので、そちらから順次できるようになるのではないでしょうか。

https://www.innervision.co.jp/sp/report/usual/20180803

こちらに全国マップがあります。

私は愛知県なので、ちょうど1施設、それほど近くはありませんが、車でいけなこともないところなので、できるようになったら必ず行こうと思います。




線虫検査、その驚きの検査精度

まず、驚いたのが、現在健康診断なんかで行われている血液検査でのがん検査の精度ですが、、

驚きました。。

ステージの低いうちから癌を発見するのはむつかしいと言われているのは知ってました。
ステージ0や1の場合、「幸運にも見つかった」というレベルのように思います。

ただ、ステージ3,4になると必ず見つかるのかと思ってましたが、
まさか、その発見精度がこれほどまで低いとは、という数値です。

主に大腸がん、胃がんの検査CEAの場合

ステージ0-1 13.8%
ステージ3-4 38.3%

ほんとに驚きました。
ステージ3-4になっても、たったの38.3%です。

統計学上の数値なので、単純に3人に2人が見逃される、というものではないと思いますが。
他の検査もいろいろあると思いますし。

対して、

線虫と尿を用いたがん検査

ステージ0-1 87.0%
ステージ3-4 87.8%

はっきり言って、見逃しいません!
格段にその発見率は上がっています。

統計学上はほぼ漏れなし、という状況かと思います。

ほんとに驚きでした。

どちらかというと、現行の検査の精度のほうが驚きではありますが。。



線虫でどういった癌がわかる?

精度の方はわかりました、と。画期的です!

かなりの精度でがんの有無が判定されるようになるとのことで、

かつ、そのステージも0や1といったものまで判別できるのは、革新的だと思います。

で、問題は、どういった癌なのかがわかるかどうか、になります。

残念なことに、現状はがんの種類までは特定できない、とのことです。

これも、なかなか実用化にいたらない理由だったのでは、と思ったりします。

ステージ0の癌がありそうだ、というのがわかったとして、現行の検査で、具体的にどこにどういった癌があるのか、見つけられるのかどうか疑問に思ってしまいます。

PET/CT検査といわれる、がんの画像診断ですが、CTのスキャン解像度が5mmだといわれています。
なので、ステージ0の癌が果たして画像から発見されるのかどうか。

全身どこにあるかわからないのが前提なので、癌の大きさが数mmとした場合、5mm間隔の中に、ちょうど数ミリの癌の模様がうまく取り込まれており、

かつ、その膨大な画像からそれを見つけるという作業が、果たしてできるかどうか、です。

そういった作業も含めてパッケージとなっていれば、その効果は絶大ですね。
もし、それ以降の検査についてがまだまとまっていないようだと、宝の持ち腐れ状態になってしまわないか、ちょっと心配です。

癌の進行速度は、年齢ではなく癌の種類によってかわってくるとのこと。

「様子見」を繰り返しているうちに、いつの間にかステージ3や4までいっていた、なんていうことがないとも限りません。

うちの親父も、ステージ1か2だったのが、手術をするまでの検査やらなんやらの2カ月の間に、あっという間にステージ4まで行ってしまいました。

癌種によっては、半年間隔では意味がない。

3か月間隔でも怪しい。

毎月やらないと、ということになってしまいますが、現実出来ではない、ということになります。

実際、これががん検査なんて意味がない、という発言をする医師の、ひとつの要因にもなっているわけです。

で、その癌種がわからない状態ではありますが、

癌がある!

という前提で調べるのと、人間ドックなどの通常検査で、あるのかないのかわからない状態で検査するのとでは、雲泥の差かと。

そもそも、ないような状態でPET検査はしませんね。
精度の低い血液検査のみとなると思います。




今後の展開での心配事

この検査、はっきり言って、ものすごい画期的、革新的といいますか、要するに、わかりすぎるといいますか。

それだけに、ちょっとした心配があるとしたら、その方法により今の検査がなくなることによる損害、でしょうか。

いいものができれば、とってかわられるのは商品しての宿命であることは間違いないです。

ただし、こと、医療に関しては、製薬については、それを許してくれるのかどうか。

ある意味、この線虫による安価で高精度な検査が

「ようやく実用化されたか!」

というのも、その精度はずいぶん前からわかっていたはずなのに、実用化までにどうしてこんなに時間がかかるんだ?

そして、なぜ全国にたったの17施設しか協力するところがないのか?

なんてのはほんとに疑問で仕方なない。

技術的な問題でもあるのか、あるいは大人の事情なのか。

よくまことしやかに言われるのは、

早期発見されてしまうと、抗がん剤などの活躍の場が減ってしまい、製薬会社の利益を損ねる、って話も聞いたことがあります。

通常の治療は、外科手術をしたとしても抗がん剤も使いますし、ステージが進んでしまった癌だと、考えられるあらゆる薬を順番につかっていきます。
それが使われなくなったら、製薬会社としての損害はいったいどうなるのか。

それゆえ、そこと強くつながった医療機関を含め(普通はつながっている)、なかなかそういった「お金にならない研究」には協力しない、と。

今回のヒロツバイオと組んで研究をしていたのが、製薬会社ではなく、工業系の「日立製作所」というのも気にはなります。
「検査装置」の関連もあるかもしれませんが。。

おまけに、その宣伝役としてエイベックスが入ってきている。

何かの力に対抗するためには、、現状医療にかかわっている会社ではどうにもこうにも、、、なんてうがった見方をしてしまうのは、私だけでしょうか。

こういった話がほんとかウソか知りません。
あくまで噂です。

ですが、お金の流れを、あくまで、単純にお金の流れを考えた場合、なくないと思います。

通常の商品であれば、普通に起こることです。
企業にとっては、戦略として悩みどころでもある問題です。

例えば、

同じアウトプットをする商品を、違う原理、手法で、「同じ会社」が出そうと思ったとき、どうなるか。

僧居た商品が競合した場合困るのは、価格が下がってしまうこと、劣勢な商品グループが縮小すること、です。
なので、社内での利益の取り合い、価格の下落、競争を避けるために、商品化を先延ばしにする。

技術が出来上がっていて、商品もできているのに、販売はしない。
競合他社(この場合、片方の技術で商品を出しくる場合がほとんど)が商品を出して来たら、それに当てる。

当然といえば、当然です。

あくまで、通常の工業製品の話です。

自動車のガソリンvs電気自動車 電気自動車なんて技術的にはいつでも作れます。
カメラの一眼レフvsミラーレス 最近のはやりで、ミラーレス一眼も各社出さざるを得ない状況になりましたね。
プリンターのIJラインプリンターvsレーザープリンター 場合によってはレーザーの価値は?、となります。

機能は同じだけど、その技術が違うもの。
他にもいくらでもあると思います。商品はできるんだけど、出しません。出さざるを得なくなってからようやくだします。

扱う商品が人の命に係わる、という点では、通常の商品とはちがうので、
そうった観点からはものを考えないでしょう、と思われるかもしれませんが。

丸山ワクチンの医療判定の際には、同じくして判定を行って承認された抗がん剤は、後に効果がない、というのが判明しました。

そして、その時の判定員には、その抗がん剤の製薬メーカーの人物も入っていました。
その流れは、あきらかに・・・って思っちゃいますよね。当時も、大騒ぎだったと聞いています。

反論するとしたら、

果たしてステージ1で見つかったとして、ほんとに製薬会社として活躍の場がなくなるかといえば、そうでもない気がします。
外科的に切っても、抗がん剤をやるのが標準治療の進め方ですし。

ただ、やっぱりいろんな種類の抗がん剤を使う、というのは、なくなるかもしれませんが。。

一つだけ事実としてあるとしたら、製薬会社の開発者個々は、目の前の病気にたいして、

それで困っている人を助けるために、

そういった政治的なことは考えずに、

日々日々、良いものを作ろうと開発業務に携わっていること

は間違いないとおもいます。一部、出世のためにって人盛るかもしれませんが、それでもそういった厳しいプレッシャーの中、開発業務に携わっておられます。
サラリーマンは、目標や上からの指示というプレッシャーに、間違えば、精神的に参ってしまうような環境の中で戦っているわけで。

そんな中、最近では、楽天の三木谷さんが投資した光免疫療法もありますが、医薬品メーカーではない企業が癌治療に対して入ってきています。

この流れは、はっきり言って、よいことだと思っています。

何かを変えるときは、必ず部外者が行うものです。新参者が来ないと、変わりません。
新しい商品、既存の商品を脅かすものは、大体もともと既存の商品をやっていない(少なくとも主流で)企業が出すものです。

組織が自分自身を変えることはできないので。

ただ、その反面、製薬会社が力(儲け)を落とした場合、私企業では必須である利益が減るというだけではなく、新たな薬の開発ができなくなるということになれば、大げさに言えば、全人類にとっての不利益、ということでもあります。

なので、開発できる余裕がないといけないし、かといって、競争がなければ、技術革新は起こらない。

外部からはいってくることになれば、それはより競争が激化するということです。
その中には、新しい方式が入ってくる、ということです。

 

血液検査ではなくって、線虫と尿を使った検査のようにな、今回の場合で言えば、

現行の検査費用は、一種類で5000円くらいで、すべて網羅して15000円として、かつ、その精度はあまりよろしくない、

というものと

線虫検査では、高精度の検査が10000円程度受けられる、

という商品との競争になります。勝敗は明らかだと思います。

そうなった場合、今後商品としてどう違いを作るか。

線虫にはできない、癌種判別、というもの踏まえた高精度検査を商品化することが、唯一挽回する手段ではないか、ということになります。

あとは、開発ひと利益とを考えた場合、医薬品メーカーが、そういった開発をするかどうか、になります。
むつかしいようにはおもいますが。
ただ、一つの技術しか残らない、というのは、ちょっと不安です。不安というか、他の方式はないといけないと思います。




線虫検査が癌治療の革命になる理由

今回の線虫と尿に関する検査については、癌治療の常識を変える、とも言われているくらいです。

確かに、そうなると思います。

検査精度でけではなくって、発見後の治療についても、どうなるんでしょうか。

ひとつは、先にも述べた通り、どこにどういった癌があるのか、どう発見するのかという問題。
来年の実用化でどういった流れになるのか、楽しみです。
もし、発見できずに様子見ばかりが増えた場合、どうしていくのでしょうか。基本的にステージ0で判定があっている、ということは、そのがんを見つけているわけで、その見つけ方がテスト的にはできるけど、実用的にできるんだろうか、と。

リリースが遅れたのは、こちらのルーティーンを組むことがむつかしかったから?

そして、今後、ステージ0-1の癌治療が増えることで、抗がん剤の使い方も変わるかもしれませんし、このステージならまず切りましょうとなるとおもいますが、その場合、外科医が足りるのかどうか、というのもあります。

こうなると、やっぱりAIによる画像診断があってもいいように思いいますし、ある意味、人間の判定より正確な気がします。
検査技術的に飛躍しないといけない可能性もでてくるでしょう。

と、素人考えの部分は、すべてクリアしたから、実用化に至っているのだと思いますが。

ほんとに、楽しみで仕方ありません。

そういった話も、きっと今回、テストケースとして行われる検査の中で少しづつ公開されていくものと思いますし。

心配なのは、そういったときに、いろいろな機関がちゃんと協力してくれるのだろうか、というのも、少し心配な気がします。
が、市民権を得てしまえば、各医療機関もやらざるをえませんね。

というか、国として健康診断に組み込んでしまえばいいだけの話ですね。

いずれにしても、これまでより格段に早期発見が見込めることに対しては、

ほんとに、ようやくここまで来たんですね!

ということで、より次の機能アップ、癌種判定まで行けることを、祈るばかりです!

現行原理のテストも、これを機に、いろいろとステップアップさせるような研究が進むことを望みます。
あえてストップさせる理由が、新し方式の誕生にいよって、なくなってしまったわけなので。

とひねくれた者の味方してしまいますが、まずは、疑わないと始まらないので。

 

※当方は医療関係者ではありません。
情報の真偽に関しては、他の情報も確認するなど、ご自身の目で確かめ、頭でお考え下さい。
できる限りリソースは提示できればと考えております。